アニてぃくる

株式会社アニぴたるの公式ブログです

【獣医師取材】飼い主の気持ちに寄り添う治療を目指す|金崎俊介先生

「飼い主さんの意見を尊重し、手を取り合って治療を進める」

金崎 俊介あず動物病院 院長

<経歴>
  2011年3月 日本獣医生命科学大学 獣医学部獣医学科 卒業
        研究室:外科学教室
  2011年4月~名古屋の植田山動物病院にて勤務
  2015年1月~横須賀の動物病院にて勤務
​  2020年11月6日 『あず動物病院』開院
   
所属:日本獣医麻酔外科学会
             

東京都大田区であず動物病院の院長を務める金崎俊介医師。ムツゴロウさんに憧れ獣医師を目指した金崎俊介先生が、飼い主の気持ちに寄り添う治療や動物への想いをお話してくださいました。

ムツゴロウさんに憧れていた幼少期

ーーー 獣医師を志した理由とはなんですか?

小学生の頃に家で犬と猫を飼っていました。その時にムツゴロウさんに憧れて、母親に話をしたところ「ムツゴロウさんは獣医師だよ」と言われたのが最初に獣医師を目指したきっかけでした。

その後、大学時代にアルバイトをしていた名古屋の動物病院(植田山動物病院)の院長がすごく理想的な先生だったので、より獣医師を志したいと思いが強くなり獣医師の道を選びました。

ーーー 外科を得意とされていますよね。外科を選んだきっかけはありますか?

そうですね、もともと手術に興味があったというのと、出来るだけ臨床に近いもののほうが良いと思い外科を選びました。外科は特に、技術的なスキルが大切になってくるため学生のうちから少しでも多くを学びたいと思いました。

大学時代は、アフリカで野生動物の保護をやりたいと思っていたのですが色々と学ぶうち、現在の愛玩動物メインのスタイルになりましたね。

エキゾチックアニマルの診療も積極的に行う

ーーー そうなんですね!エキゾチックアニマルの診療も行っていますよね?エキゾチックアニマルってどんな動物なんですか?

学生時代からエキゾチックアニマルを診ていきたいと思っていました。

はい、エキゾチックアニマルの診療も行っていますよ。エキゾチックアニマルと言われると、ピンとこないと思いますが、フェレット・モルモット・チンチラ・ハムスター・ハリネズミ・モモンガ・小鳥などです。

大学でのカリキュラムはなかったんですが、獣医師になってから小鳥、ハリネズミ、モモンガ、うさぎ、ハムスターなどを診た経験があり、あず動物病院でもエキゾチックアニマルの診療を受け付けています。

飼い主に寄り添って治療を進めていくということ

ーーー  獣医師としてこれまでで一番嬉しかった瞬間はどんなときでしょう?

治療の結果、症状が良くなり飼い主さんが喜んでいる瞬間が1番ですね。

例えば以前、他院で耳が治らないと言われたダックスちゃんが来院し、診てみると耳の入口に良性腫瘍があったんですよ。ニオイも強くなってきており、手術することを飼い主さんに提案したんです。

比較的難しい手術で腫瘍を切除したところ、気になっていたニオイもなくなり、術後の傷口もキレイになったので飼い主さんに「綺麗に治ってよかった本当にありがとう」と、すごく感謝されたことが非常に印象に残っていますね。

術後に行った腫瘍の組織検査の結果は良性だったと分かり、飼い主さんも僕もホッとしました。

ーーー 今後はどのようなクリニック目指していきたいですか?

今後は、町医者のようにオールマイティーな治療を行っていきたいと思っています。

でも、整形外科の場合は専門器具や経験が必要になるので、当院で出来ない治療は信頼できる専門医に紹介するなど柔軟に対応していきたいですね。

私自身も可能な限り、興味がある分野のセミナーは参加するようにしています。

また、獣医師に必要な専門誌もいくつか年間購読にて内容をチェックし、標準治療につながるよう努力しています。

他にも、当院では保護犬や保護猫を預かってSNS等で紹介しています。anifareという里親募集サイトに登録しており、サイト内で保護犬・保護猫と里親のマッチングがあった際には、うちの動物病院で1泊預かって諸々の検査を行ってから新しい飼い主さんへの引き渡しをする活動も積極的に行っています。そういった取り組みをこれからも行っていきたいです。

ペットだけではなく飼い主さんのメンタルの支えになりたい

ーーー 金崎先生にとって“獣医師“とは?

動物を治すことも大切ですが、1番は飼い主さんの気持ちを汲み取りコミュニケーションを取ることですね。

少しでもペットを楽にしてあげることで、飼い主さんのメンタル面も楽にしてあげることを最優先に、安心してペットを預けられる獣医師を目指していきたいです。

その中でも特に意識していることは、飼い主さんに寄り添って治療をしていくことですね。

例えば手術や積極的な治療は望まれないけど、その子の為に何かしてあげたいという方もいらっしゃると思います。そうしたとき、点滴で痛みや吐き気などを取ってあげるなどの緩和ケアやサプリなどの提案も行います。

病気が治るのが良いですが必ずしもそれが1番とは考えず病気と向き合い、そして病気と付き合いつつ生活の質を維持することも大事なのではと考えています。
飼い主さんの期待に応えられるよう、全力投球しています。

ーーー あず動物病院の開院の経緯やきっかけ、病院の名前の由来はどんなところからですか?

もともと開業を望んでいました。

特に、外科の治療が必要な動物の力になりたいという思いと、飼い主さんとコミュニケーションを取りながら安心して任せられるようなクリニックにしたいという思いが強くあったのが開業のきっかけですね。

「あず動物病院」の名前の由来については、学生の時に引き取った猫の名前がアズだったことから。

また、ロゴであるAZは、A to Zという意味合いがあり『初めから最後まで お付き合いしていきたい 』という想いが込められています。

キャットフレンドリークリニックシルバーの認定病院

ーーー 他の動物病院ではあまり見ない独自の取り組みとはどんなことですか?

あず動物病院では猫も安心して通えるように、犬と猫の待合室を分けています。
理由は、犬を怖がっている猫がいたり、好奇心のある犬はキャリーにくんくんニオイを嗅ぎに行ってしまうのですが、それが猫のストレスになってしまうと考えたからです。

この取り組みについてキャットフレンドリークリニック(猫にやさしい病院)として紹介され、今ではシルバーの認定を受けています。

SNSを通じて院内の様子を投稿したり、診察室やトリミングスペースで人工芝マットをひいて、お花を飾り、その上で治療したペットたちや保護犬、保護猫の写真を撮影し投稿してるので公式Instagramもぜひチェックしてみてください。

アフターケアも充分に行っていくことを大切に

ーーー 金崎先生が気をつけている病院としての取り組みや、飼い主さん・ペットと接する上で最も大切にしていることはなんですか?

当院にいらしていただいて帰られるときは『来たときよりもきれいに返す』を心がけています。
特にペットホテル等でペットを預かったときは、ペットやキャリーケースなどもお手入れをして預かったときよりもキレイにしてお返ししています。

その方が、ペットも飼い主さんも気持ちがいいですよね。飼い主さんだけではなく、ペットもお客様として接することを常に心がけています。

また言葉遣いにも気をつけていますよ。
例えばですが「少々お待ちください」などの「少々」という言葉って人によって時間の捉え方が違いますよね。
なので、出来るだけ「このままお待ちいただけますか?」などとお伝えるするようにスタッフ一同心がけています。

また、治すだけではなく予防医療への取り組みにも力を入れおり、予防医療から治療、その後の経過まで一貫して最善の治療を行えるような環境を整えています。

飼い主さんが話しやすいような雰囲気作りを意識している

ーーー 動物病院は敷居が高いと思っている飼い主さんに対して、先生が気を使っているコミュニケーションはどんなことですか?

お薬を出した時の次の診察では、必ず「お薬はうまく飲ませられましたか?」という質問はするようにしています。飲ませられなかったという飼い主さんに対しては、錠剤であれば粉やシロップに変更したり、お薬を飲ませるよう補助サンプルを出し、適宜アドバイスをしてフォローを行うようにしています。

忙しい雰囲気を出すと、飼い主さん側が恐縮してしまい、聞きたいことが聞けない状況も発生してしまうため、常に笑顔で目の前の飼い主さんと向き合うようにしていますね。

ーーー これから来院される方にメッセージをどうぞ!

開院したばかりの病院なので、院内はとても綺麗です!

アットホームな病院を目指しており、「散歩中にふらっと寄れるような病院」を意識しているので、気軽に来院してください。アニマルスタッフのおしるこ(ボーダーコリーっぽい雑種)も、雨の日以外は一緒に出勤していますよ!

金崎俊介先生も登録している「アニぴたる」って?

アニぴたるは、専門性の高い獣医師が多数登録されているオンライン相談サービスです。ペットについての困りごとを相談すれば、信頼できる獣医師から的確な回答を貰えます。また、獣医師検索の機能も提供しており、困りごとにあった獣医師を見つけて連絡をとったり来院したり出来ます。