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【獣医師取材】早期治療でペットと家族の幸せを願って|丹江里子先生

早期治療と適切な治療でペットと家族に幸せな生活を

丹 江里子ペペ犬猫診療所 院長

<経歴>
2008年    麻布大学獣医学科卒業
2008~2011年 神奈川県座間市の動物病院
2012~2013年 調布の動物病院
2013~2017年 ペット予防医療センター
2017年     ペペ犬猫診療所を開院
             

東京都あきる野市で、ぺぺ犬猫診療所の院長を務める丹江里子獣医師。会話を大切にする診療を心がける丹先生が、動物への向き合い方や病院の取り組みについてお話ししてくださいました。

「動物に関わる仕事に携わりたい」と考えていた幼少期

ーーー獣医師を志したきっかけはなんですか?

幼少期から犬が好きで、子供心に漠然と「動物に関わる仕事に携わりたい」と考えていました。そして、小学生のときに母から「獣医師を目指してみたら?」とアドバイスを受けました。それが獣医師を目指すようになった大きなきっかけです。

ーーー学生時代も進路への気持ちは揺らがず、獣医師の道に進んだのですか?

そうですね。中学、高校時代も、獣医師になるという目標は変わりませんでした。

そして、その目標を達成するために、獣医学部への入学を目指し日々勉強に明け暮れていました。そのため、獣医学部に入学できた時は「獣医師への第一歩が踏み出せた」と本当に嬉しかったですね。

多くの経験を詰んだ救急病院時代

ーーーなぜ最初の就職先に座間の動物病院を選んだのですか?

実際に動物に触れながら診療する現場で力を発揮したいと思い、研究室の先生の紹介もあって、最初の就職先は座間の動物病院を選びました。この病院は救急病院だったので重篤な動物も受け入れており、当時は気を張っている時間が長く、大変でしたね(笑)。

しかし、24時間診療・ICU・セカンドオピニオンや最先端技術など、非常に多くの経験を積むことができました。最終的にひとりで広範囲の診療を任されるようになり、その経験が今に活きていると思っています。

ペットの異変にいち早く気づく大切さ

ーーー今は独立開業されていますが、どのような症状の動物を診ていますか?

特に皮膚に関する疾患を診ることが多いです。当院では、皮膚や耳の疾患で来院するペットも多く、様々な症例を見てきました。主人が経営するペットサロンが併設されているので、トリマーが異変に気づき治療につながるケースも少なくありません。サロンには、定期的に来店する方もいます。その際に、私も積極的に健康チェックを行うため、異変にはいち早く気づくことができます。

ーーーなるほど!早期発見は大切ですよね。治療方針はどのように決めているんですか?

まず、治療をする上でどんな選択肢があるのかをお伝えし、飼い主さんが納得のいく治療方針を最優先にしています。ときに、飼い主さんが治療をしないという選択肢を選んでも、痛みを取ることでペットが苦しまないよう提案もしますよ。

飼い主さんの要望を汲み取るためにコミュニケーションを大切にしているので、他の獣医師よりも診療中の会話は多い方ですね(笑)。

ーーーこれまで獣医師をしていて嬉しかった印象的なエピソードはありますか?

ある日、患部を舐めたり引っ掻いたりするのを防ぐエリザベスカラー(保護工具)を付けて長期間過ごしていた犬が来院されました。

動物にとってエリザベスカラーは非常にストレスがかかります。そこで、投薬治療だけでなく食事療法なども取り入れてアプローチしたことろ、以前よりも症状が和らぎエリザベスカラーをつける事なく過ごせるようになったので、飼い主さんはとても喜んでくれました。

私は、ペットの体になるべく負担がない治療を心がけています。以前は「病気を治すこと」を最優先に考えていましたが、今は飼い主さんと向き合って気持ちを汲み取り、飼い主さんとペットがどちらも幸せに暮らせることを一番に考えています。

獣医師ではなく、気軽に話せる「相談相手」として

ーーー丹先生にとって“獣医師”とは?

私にとって獣医師とは、適切な獣医療を行うだけではなく、家庭環境や悩みなども含め「気軽に話せる相談相手」として、家族とペットに寄り添っていける存在だと思います。悩んでいることがあれば、ぜひ気軽に相談して欲しいです。

ーーー今後どのように取り組みたいですか?

今後は、当院でも西洋医学だけではなく東洋医学を取り入れて治療の提案をしていきたいと思っていて、現在も日々勉強中です。

大学入学時から、東洋医学を学びたいと考えていました。東洋医学は西洋医学と違う観点からアプローチをすることができるため、治療の選択肢も増えます。

ペットサロンが併設されているからこそできる取り組み

ーーー ペペ犬猫診療所、独自の取り組みはありますか?

ペットサロンが併設されているので、トリミングに来たペットの健康状態も確認しています。今まで、重篤化してから来院し、結局助からなかった子を多く診てきました。適切な治療をするためにも、早期発見に力を入れています。

ーーー 病院として大事にしているカルチャーはありますか?

ラジオを流したり写真やお花を飾ったりして、互いに会話しやすい空間作りを心がけています。ペットのことは飼い主さんが一番知っています。だからこそ、飼い主さんとの会話を大切にしています。

ーーーこれから来院されるお客様にメッセージをどうぞ!

当院に併設されているサロンでお預かりした子も、診療や注射が可能ですよ。私1人で診療しているので、完全予約制になっています。待合室がとても広々としていて、駐車場も広いので、車でペットをお連れの方も来院しやすいですよ!

丹江里子先生も登録している「アニぴたる」って?

アニぴたるは、専門性の高い獣医師が多数登録されているオンライン相談サービスです。ペットについての困りごとを相談すれば、信頼できる獣医師から的確な回答を貰えます。また、獣医師検索の機能も提供しており、困りごとにあった獣医師を見つけて連絡をとったり来院したり出来ます。